【バックエンドエンジニア編】現場で出ててくる専門用語

【バックエンドエンジニア編】現場で出ててくる専門用語

バックエンド開発の現場では、インフラ、データベース、API設計など幅広い領域の専門用語が飛び交います。初心者エンジニアの方は「技術的な会話についていけない…」と感じることも多いでしょう。

本記事では、バックエンドエンジニアが現場で必ず遭遇する重要な専門用語を50個厳選し、分かりやすく解説します。これらの用語を理解することで、チーム内でのコミュニケーションがスムーズになり、システム設計・開発効率も格段に向上します。

目次

API・Web開発用語

1. REST API

意味: REpresentational State Transferの原則に従って設計されたAPI
使用例: 「ユーザー情報の取得はREST APIで実装しましょう」
重要度: ★★★★★

HTTP メソッド(GET、POST、PUT、DELETE)を使用してリソースを操作する、現在最も一般的なAPI設計手法です。

2. GraphQL

意味: APIのためのクエリ言語とランタイム
使用例: 「GraphQLで必要なフィールドだけを効率的に取得しましょう」
重要度: ★★★★☆

RESTの課題を解決する次世代のAPI技術として注目されています。Over-fetchingやUnder-fetchingを防げます。

3. JSON(JavaScript Object Notation)

意味: データ交換で広く使用される軽量なデータ形式
使用例: 「API のレスポンスはJSON形式で返却します」
重要度: ★★★★★

人間にとっても機械にとっても読み書きしやすい、現代のWeb開発における標準的なデータ形式です。

4. エンドポイント

意味: APIにアクセスするためのURL
使用例: 「ユーザー登録のエンドポイントは /api/users です」
重要度: ★★★★★

RESTful APIでは、リソースごとに適切なエンドポイント設計を行うことが重要です。

5. ミドルウェア

意味: リクエストとレスポンスの間で実行される処理
使用例: 「認証チェックはミドルウェアで実装しましょう」
重要度: ★★★★☆

Express.js、FastAPIなどのフレームワークで広く使用される概念です。


データベース関連用語

6. RDBMS(Relational Database Management System)

意味: リレーショナルデータベース管理システム
使用例: 「このシステムのメインDBはPostgreSQLを使用します」
重要度: ★★★★★

MySQL、PostgreSQL、SQL Server、Oracleなどが代表的です。構造化されたデータの管理に適しています。

7. NoSQL

意味: 非リレーショナルデータベースの総称
使用例: 「ユーザーの行動ログはNoSQLに保存しましょう」
重要度: ★★★★☆

MongoDB、Redis、DynamoDBなどがあります。スケーラビリティと柔軟性に優れています。

8. ORM(Object-Relational Mapping)

意味: オブジェクト指向プログラミングとリレーショナルデータベースを結びつける技術
使用例: 「Django ORMでモデル定義から始めましょう」
重要度: ★★★★★

SQLAlchemy、Prisma、Eloquent、Hibernateなどが代表的です。生SQLを書く手間を削減できます。

9. インデックス

意味: データベースの検索性能を向上させるデータ構造
使用例: 「検索が遅いのでuser_idカラムにインデックスを追加しましょう」
重要度: ★★★★☆

適切なインデックス設計により、クエリパフォーマンスを大幅に改善できます。

10. トランザクション

意味: データベース操作の論理的な単位で、すべて成功するか全て失敗するかの原子性を保証する
使用例: 「決済処理はトランザクションで整合性を保ちましょう」
重要度: ★★★★★

ACID特性(原子性、一貫性、独立性、永続性)を保証する重要な概念です。


インフラ・クラウド用語

11. Docker

意味: アプリケーションをコンテナ化して実行する技術
使用例: 「開発環境をDockerで統一して環境差異をなくしましょう」
重要度: ★★★★★

軽量で移植性の高い仮想化技術です。DevOpsの基盤技術として広く採用されています。

12. Kubernetes(k8s)

意味: コンテナオーケストレーションプラットフォーム
使用例: 「本番環境はKubernetesでコンテナを管理します」
重要度: ★★★★☆

大規模なコンテナアプリケーションの自動化されたデプロイ、スケーリング、管理を行います。

13. AWS(Amazon Web Services)

意味: Amazonが提供するクラウドコンピューティングサービス
使用例: 「インフラはAWSで構築しましょう」
重要度: ★★★★★

EC2、RDS、S3、Lambdaなど、多様なクラウドサービスを提供しています。

14. サーバーレス

意味: サーバーの管理を意識せずにコードを実行できるアーキテクチャ
使用例: 「軽量なAPIはサーバーレス関数で実装しましょう」
重要度: ★★★★☆

AWS Lambda、Google Cloud Functions、Azure Functionsなどが代表的です。

15. CI/CD(Continuous Integration/Continuous Deployment)

意味: 継続的インテグレーション・継続的デプロイメント
使用例: 「GitHub ActionsでCI/CDパイプラインを構築しましょう」
重要度: ★★★★★

自動テスト・自動デプロイにより、開発効率と品質を向上させます。


アーキテクチャ設計用語

16. マイクロサービス

意味: アプリケーションを小さな独立したサービスに分割するアーキテクチャ
使用例: 「ユーザー管理と決済をマイクロサービスに分離しましょう」
重要度: ★★★★★

スケーラビリティと開発チーム独立性を向上させますが、運用複雑性も増加します。

17. モノリス(モノリシック)

意味: すべての機能が一つのアプリケーションに統合されたアーキテクチャ
使用例: 「まずはモノリスで開発して、必要に応じてマイクロサービス化しましょう」
重要度: ★★★★☆

シンプルで開発・運用しやすい一方、大規模化すると課題が生じやすいです。

18. ロードバランサー

意味: 複数のサーバーに負荷を分散する装置・ソフトウェア
使用例: 「トラフィック増加に備えてロードバランサーを導入しましょう」
重要度: ★★★★☆

高可用性とスケーラビリティを実現するための重要なコンポーネントです。

19. レプリケーション

意味: データベースのデータを複数のサーバーにコピーすること
使用例: 「読み込み性能向上のためにDBのレプリケーションを設定しましょう」
重要度: ★★★★☆

マスター・スレーブ構成により、パフォーマンスと可用性を向上させます。

20. シャーディング

意味: データベースを水平分割して複数のサーバーに分散させること
使用例: 「ユーザー数増加に備えてDBのシャーディングを検討しましょう」
重要度: ★★★☆☆

大規模なデータを効率的に処理するための手法です。


セキュリティ関連用語

21. JWT(JSON Web Token)

意味: JSON形式の情報を安全にやり取りするためのトークン
使用例: 「認証情報はJWTで管理しましょう」
重要度: ★★★★★

ステートレスな認証システムを構築する際の標準的な手法です。

22. OAuth 2.0

意味: 第三者認証のための標準プロトコル
使用例: 「Googleログインの実装にOAuth 2.0を使用します」
重要度: ★★★★☆

外部サービスとの安全な連携を可能にします。

23. HTTPS/SSL/TLS

意味: 通信を暗号化するプロトコル
使用例: 「本番環境では必ずHTTPSで通信しましょう」
重要度: ★★★★★

データの機密性と完全性を保護する基本的なセキュリティ対策です。

24. CORS(Cross-Origin Resource Sharing)

意味: 異なるオリジンからのリソースアクセスを制御する仕組み
使用例: 「フロントエンドからのAPI呼び出しでCORSエラーが発生しています」
重要度: ★★★★☆

Web APIセキュリティの基本的な概念です。

25. SQL インジェクション

意味: 悪意のあるSQLコードを注入する攻撃手法
使用例: 「SQLインジェクション対策のためパラメータ化クエリを使用しましょう」
重要度: ★★★★★

最も一般的なWebアプリケーション脆弱性の一つです。


パフォーマンス・運用用語

26. キャッシュ

意味: 頻繁にアクセスされるデータを高速な記憶領域に保存すること
使用例: 「ユーザー情報はRedisにキャッシュして高速化しましょう」
重要度: ★★★★★

システムパフォーマンス向上の基本的な手法です。

27. CDN(Content Delivery Network)

意味: 静的コンテンツを地理的に分散されたサーバーから配信するサービス
使用例: 「画像配信をCDNで高速化しましょう」
重要度: ★★★★☆

グローバルなアクセスパフォーマンス向上に効果的です。

28. スケーリング

意味: システムの処理能力を向上させること
使用例: 「負荷増加に対してオートスケーリングを設定しましょう」
重要度: ★★★★★

垂直スケーリング(スペックアップ)と水平スケーリング(サーバー増設)があります。

29. 監視・モニタリング

意味: システムの状態を継続的に監視すること
使用例: 「Datadogでアプリケーションパフォーマンスを監視しましょう」
重要度: ★★★★★

Prometheus、Grafana、New Relicなどのツールが使用されます。

30. ログ

意味: システムの動作記録
使用例: 「エラー原因調査のためログレベルを見直しましょう」
重要度: ★★★★★

デバッグ、監査、パフォーマンス分析に必須の情報です。


開発手法・プロセス用語

31. TDD(Test Driven Development)

意味: テストを先に書いてから実装を行う開発手法
使用例: 「この新機能はTDDで開発しましょう」
重要度: ★★★★☆

品質の高いコードを書くための重要な開発手法です。

32. DDD(Domain Driven Design)

意味: ドメインの専門知識を中心とした設計手法
使用例: 「複雑な業務ロジックはDDDで設計しましょう」
重要度: ★★★☆☆

複雑なビジネス要件を持つシステム設計に有効です。

33. アジャイル開発

意味: 短期間での反復開発を行う手法
使用例: 「このプロジェクトはアジャイル開発で進めます」
重要度: ★★★★☆

スクラム、カンバンなどの具体的な手法があります。

34. デプロイメント

意味: アプリケーションを本番環境に配置すること
使用例: 「今日の夜にデプロイメントを実行します」
重要度: ★★★★★

ブルーグリーンデプロイメント、カナリアデプロイメントなどの手法があります。

35. リファクタリング

意味: コードの動作を変えずに内部構造を改善すること
使用例: 「技術的負債解消のためリファクタリングを実施しましょう」
重要度: ★★★★☆

コード品質維持のための重要なプラクティスです。


データ処理・分析用語

36. ETL(Extract, Transform, Load)

意味: データの抽出、変換、読み込みを行うプロセス
使用例: 「売上データの集計にETLパイプラインを構築しましょう」
重要度: ★★★☆☆

データウェアハウスやデータレイクへのデータ統合に使用されます。

37. バッチ処理

意味: 大量のデータを一括で処理すること
使用例: 「日次レポートはバッチ処理で生成します」
重要度: ★★★★☆

定期的な大量データ処理に適している処理方式です。

38. ストリーミング処理

意味: データをリアルタイムで連続的に処理すること
使用例: 「ユーザーの行動ログはストリーミング処理で分析しましょう」
重要度: ★★★☆☆

Apache Kafka、Apache Storm、AWS Kinesisなどが使用されます。

39. データレイク

意味: 構造化・非構造化データを大容量で格納するシステム
使用例: 「多様なデータソースをデータレイクに集約しましょう」
重要度: ★★★☆☆

ビッグデータ処理と分析の基盤となります。

40. データウェアハウス

意味: 分析用に最適化された構造化データの保管システム
使用例: 「BI用のデータはデータウェアハウスに格納します」
重要度: ★★★☆☆

Amazon Redshift、Google BigQuery、Snowflakeなどが代表的です。


ネットワーク・プロトコル用語

41. HTTP/HTTPS

意味: Webブラウザとサーバー間でデータをやり取りするプロトコル
使用例: 「API通信はHTTPS POST メソッドで実装します」
重要度: ★★★★★

Web開発の基礎となるプロトコルです。HTTP/2、HTTP/3への進化も続いています。

42. WebSocket

意味: サーバーとクライアント間でリアルタイム双方向通信を行うプロトコル
使用例: 「チャット機能はWebSocketで実装しましょう」
重要度: ★★★☆☆

リアルタイムアプリケーション開発に必須の技術です。

43. TCP/IP

意味: インターネット通信の基盤となるプロトコル群
使用例: 「ネットワーク設定でTCP/IPの理解が必要です」
重要度: ★★★☆☆

システムエンジニアとして基本的なネットワーク知識です。

44. DNS(Domain Name System)

意味: ドメイン名をIPアドレスに変換するシステム
使用例: 「DNSの設定を確認してドメインが解決できるか見ましょう」
重要度: ★★★★☆

インターネット基盤の重要なコンポーネントです。

45. API Gateway

意味: API へのアクセスを管理・制御するサービス
使用例: 「マイクロサービス間の通信をAPI Gatewayで管理しましょう」
重要度: ★★★★☆

認証、レート制限、ルーティングなどを一元管理できます。


その他の重要用語

46. 環境変数

意味: アプリケーションの設定情報を外部から注入する仕組み
使用例: 「データベース接続情報は環境変数で管理しましょう」
重要度: ★★★★★

セキュリティと環境固有設定の分離に必須です。

47. ヘルスチェック

意味: システムの稼働状況を確認する仕組み
使用例: 「ロードバランサーからのヘルスチェックエンドポイントを作成しましょう」
重要度: ★★★★☆

システムの可用性を保つための重要な仕組みです。

48. 冪等性(べきとうせい)

意味: 同じ操作を何度実行しても結果が変わらない性質
使用例: 「PUT APIは冪等性を保つように実装しましょう」
重要度: ★★★☆☆

RESTful API設計の重要な原則の一つです。

49. 非同期処理

意味: 処理の完了を待たずに次の処理を実行する仕組み
使用例: 「重い処理は非同期処理でユーザビリティを向上させましょう」
重要度: ★★★★★

スケーラブルなシステム構築には必須の概念です。

50. 技術的負債

意味: 短期的な解決策により将来的にメンテナンス性が悪化している状態
使用例: 「技術的負債が蓄積されているのでリファクタリングが必要です」
重要度: ★★★★☆

長期的なシステム保守性に大きく影響する重要な概念です。


まとめ

この記事で紹介した50の専門用語は、バックエンドエンジニアとして現場で活動する上で必要不可欠な知識です。バックエンド開発は守備範囲が広く、データベース、インフラ、セキュリティ、パフォーマンスなど多様な分野の知識が求められます。

重要度★★★★★の用語から優先的に学習することで、現場でのコミュニケーションがスムーズになり、より効率的なシステム開発ができるようになるでしょう。

特に以下の分野は重点的に学習することをおすすめします。

  • API設計:REST、GraphQLなどの基本的なAPI知識
  • データベース:RDBMS、NoSQL、ORM の理解
  • インフラ基礎:Docker、クラウドサービスの基本操作
  • セキュリティ:認証・認可、暗号化の基本概念

また、バックエンド技術は日々進化しており、新しいツールやサービスが次々と登場しています。技術ブログや公式ドキュメントを定期的にチェックして、最新のトレンドをキャッチアップすることが成長につながります。

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