フロントエンドエンジニアやデザイナーの日常業務には、カラーコードの抽出、フォントの確認、スクリーンショットの取得、レスポンシブ確認など、多様なタスクが含まれます。これらの作業を効率化できるのが、Google Chromeの拡張機能です。
本記事では、現役フロントエンドエンジニアやデザイナーが実際に使用している厳選50個の拡張機能を、用途別に詳しく解説します。無料で使えるツールばかりなので、今すぐインストールして作業効率を大幅に向上させましょう。
1. カラー関連の拡張機能
1-1. ColorZilla

画面上の任意の箇所にマウスカーソルを合わせるだけで、瞬時にカラーコードを取得できる定番ツールです。過去に取得した色の履歴も保存されるため、同じサイト内で複数の色を確認する際に便利です。
■ 主な機能
- スポイト機能で画面上のあらゆる色を抽出
- HEX、RGB、HSL形式でカラーコードをコピー可能
- カラーヒストリー機能で過去の色を参照
- グラデーションジェネレーター搭載
■ おすすめの使用シーン
- 競合サイトのカラースキームを参考にしたいとき
- バナー制作でブランドカラーを統一したいとき
- デザインカンプ作成前のカラーリサーチ
1-2. ColorPick Eyedropper

ColorZillaと同様のカラーピッカーツールですが、プレビューウィンドウが大きく表示されるため、細かい部分の色も拾いやすいのが特徴です。最近選択した色の履歴が残る点も便利です。
■ 主な機能
- 大きなプレビューウィンドウで正確な色選択
- ワンクリックでカラーコードをコピー
- 最近使用した色の履歴表示
- カラーパレットの作成
■ おすすめの使用シーン
- LPデザインでサイト全体の配色に合わせたい
- 微妙な色の違いを正確に確認したい
- バナー制作で既存デザインのトーンを合わせたい
1-3. Site Palette

開いているWebページで使用されているすべてのカラーを一覧表示してくれる拡張機能です。サイト全体のカラーバランスを瞬時に把握でき、配色の参考資料として活用できます。
■ 主な機能
- ページ全体のカラーパレットを自動抽出
- 各色の使用頻度を表示
- カラーコードをまとめてコピー可能
- カラースキームのエクスポート
■ おすすめの使用シーン
- 優れたデザインの配色を研究したい
- クライアントサイトのカラースキームを把握したい
- デザイン提案前の競合調査
2. フォント関連の拡張機能
2-1. WhatFont

2011年のリリース以来、デザイナーに愛用され続けている定番のフォント確認ツールです。カーソルを合わせるだけで使用フォントが表示され、クリックするとフォントサイズ、太さ、色などの詳細情報も確認できます。
■ 主な機能
- マウスオーバーでフォント名を即座に表示
- フォントサイズ、ウェイト、行間を確認
- フォントカラーの情報も取得可能
- Webフォントとシステムフォントの判別
■ おすすめの使用シーン
- 気になったサイトのフォントを調べたい
- LPやバナーでフォントの統一感を出したい
- タイポグラフィの参考資料収集
注意点:HTMLで記述されたテキストのみ対応しており、画像内の文字は読み取れません。
2-2. Google Font Previewer

Google Fontsのディレクトリから好きなフォントを選択し、閲覧中のWebサイトに適用できる便利なツールです。実際のサイトでフォントの見え方を試せるため、デザイン決定前の検証に最適です。
■ 主な機能
- 900種類以上のGoogle Fontsを試用可能
- サイト全体または特定要素にフォント適用
- お気に入りフォントの登録機能
- リアルタイムプレビュー
■ おすすめの使用シーン
- Webフォントの選定時
- クライアントへのフォント提案資料作成
- 既存サイトのフォント変更シミュレーション
2-3. Wordmark Extension

PCにインストールされているすべてのフォントを一覧表示してくれる拡張機能です。バナーなど画像化するテキストのフォント選びに非常に重宝します。
■ 主な機能
- インストール済みフォントの一覧表示
- カスタムテキストでフォントをプレビュー
- フォントサイズの変更可能
- お気に入りフォントのフィルタリング
■ おすすめの使用シーン
- バナー制作のフォント選定
- デザインカンプ作成前のタイポグラフィ検討
- 日本語フォントと欧文フォントの組み合わせ確認
3. スクリーンショット・キャプチャツール
3-1. 素晴らしい画面の並べ替えとスクリーンショット

スクリーンショット機能に加えて、画面録画や編集機能も搭載した多機能ツールです。有料プランではスクリーンショットをフォルダ分けして保存でき、デザインライブラリの構築も可能です。
■ 主な機能
- 細かい範囲選択が可能なスクリーンショット
- 画面録画機能(動画キャプチャ)
- 注釈、矢印、図形の追加編集
- クラウドストレージ連携(有料プラン)
- フォルダ分けによる整理機能
■ おすすめの使用シーン
- デザイン参考資料のライブラリ構築
- UIアニメーションの記録
- クライアントへの操作説明動画作成
3-2. FireShot

縦長のLPでも崩れにくく、きれいなスクリーンショットを撮影できる優秀なツールです。他のツールで発生しがちな画像の分割やフローティングボタンの繰り返し映り込みがほとんど発生しません。
■ 主な機能
- ページ全体の完全キャプチャ
- 表示部分のみのキャプチャ
- 選択範囲のキャプチャ
- PDF、PNG、JPEG形式で保存可能
- 編集機能(注釈、矢印、テキスト追加)
■ おすすめの使用シーン
- LP全体のスクリーンショット保存
- デザイン参考資料の収集
- クライアントへの制作物確認資料作成
- コンテンツ追加前の擬似配置確認
3-3. GoFullPage – Full Page Screen Capture

アイコンをワンクリックするだけで、Webページ全体のスクリーンショットを取得できるシンプルで使いやすいツールです。操作が非常に簡単なため、初心者にもおすすめです。
■ 主な機能
- ワンクリックでフルページキャプチャ
- 自動スクロールで全体を撮影
- PNG形式で保存
- シンプルで直感的な操作
■ おすすめの使用シーン
- 手早くページ全体を保存したい
- 参考サイトのアーカイブ作成
- デザインコンペの資料収集
3-4. Lightshot

スクリーンショットをその場で編集し、直接サーバーにアップロードできるツールです。テキストや矢印を追加して、すぐに共有リンクを発行できます。
■ 主な機能
- 範囲選択スクリーンショット
- その場で編集(テキスト、矢印、図形)
- ワンクリックでサーバーにアップロード
- 共有リンクの即時発行
- 類似画像のGoogle検索
■ おすすめの使用シーン
- デザインフィードバックの共有
- チーム内でのイメージ共有
- クライアントへの修正指示
4. サイズ・距離測定ツール
4-1. Page Ruler

Webページ上の要素のサイズを正確に測定できるツールです。幅、高さ、位置をピクセル単位で確認でき、ピクセルパーフェクトなデザインを目指すデザイナーには必須のツールです。
■ 主な機能
- ピクセル単位での正確な測定
- 幅、高さ、位置情報の取得
- ルーラー機能
- 測定結果のコピー
■ おすすめの使用シーン
- コーディングチェック時のサイズ確認
- デザインカンプと実装の差異確認
- 要素間の余白確認
4-2. Dimensions

DOM要素間の距離を視覚的に測定できるツールです。部屋の広さを測るような感覚で、要素間の距離を直感的に確認できます。
■ 主な機能
- 要素間の距離を自動計測
- ピクセル単位での正確な表示
- 視覚的に分かりやすいインターフェース
- 複数要素の同時測定
■ おすすめの使用シーン
- レイアウト設計の参考
- 余白の統一感確認
- デザインシステムの分析
4-3. Designer Tools

カーソルを合わせるだけで、LPのコンテンツ幅や画像サイズを瞬時に確認できるツールです。PC版だけでなく、検証ツールを開けばスマートフォン版のサイズも測定できます。
■ 主な機能
- マウスオーバーでサイズ表示
- コンテンツ幅の即座確認
- レスポンシブデザインのサイズ測定
- リアルタイム表示
■ おすすめの使用シーン
- コンテンツ追加時のサイズ確認
- 既存デザインの画像差し替え
- レスポンシブ対応の確認
4-4. Grid Ruler

Webページ上にグリッドやガイドラインを表示できるツールです。デザインの整列や余白の確認、ピクセルパーフェクトな実装チェックに役立ちます。
■ 主な機能
- カスタマイズ可能なグリッド表示
- 垂直・水平ガイドラインの配置
- グリッドの色、透明度、間隔を調整
- 複数のグリッドセットを保存
- ルーラー機能
- キーボードショートカット対応
■ おすすめの使用シーン
- デザインカンプと実装の整列確認
- コンテンツの縦横の揃え検証
- グリッドシステムに基づくレイアウト確認
- マージンやパディングの一貫性チェック
- デザインシステムのスペーシング検証
便利なポイント:12カラムグリッドや8pxグリッドなど、プロジェクトごとに異なるグリッドシステムを簡単に切り替えられるため、複数案件を抱えるデザイナーに最適です。
5. CSS・デザイン検証ツール
5-1. CSS Peeper

選択した箇所のCSSを解析してくれるツールです。開発ツールを開かなくても、参考サイトのスタイル情報をサクッと確認できます。Webサイトのカラーパレットも自動抽出してくれます。
■ 主な機能
- ワンクリックでCSS情報を表示
- カラーパレットの自動抽出
- フォント情報の確認
- エクスポート機能
■ おすすめの使用シーン
- 参考サイトのデザイン分析
- カラースキームの研究
- コーディング前のスタイル確認
5-2. VisBug

ブラウザに表示されたページのデザインを、デザインアプリのように直接編集できる画期的なツールです。テキスト変更、画像入替え、エレメント移動、CSS情報取得など、幅広い編集が可能です。
■ 主な機能
- ブラウザ上で直接デザイン編集
- ドラッグ&ドロップで要素移動
- テキストの即座変更
- カラー変更のリアルタイムプレビュー
- マージンとパディングの調整
■ おすすめの使用シーン
- デザイン案の素早い検証
- クライアントへのデザイン提案
- A/Bテストのモックアップ作成
5-3. Live editor for CSS, Less & Sass — Magic CSS

CSSのライブ編集に特化したツールです。ポップアップコンソールでCSSコードを記述すると、リアルタイムで反映されます。
■ 主な機能
- CSSのリアルタイム編集
- Less、Sassにも対応
- コード保存機能
- 自動補完機能
■ おすすめの使用シーン
- CSSの動作確認
- デザイン案の素早い検証
- スタイル調整の実験
5-4. Design Mode

「on」に設定すると、ページ内のテキストを直接編集できるようになります。カードデザインなど、文章量の変化による見え方の違いを確認したいときに便利です。
■ 主な機能
- ページ内テキストの直接編集
- ワンクリックでオン/オフ切替
- あらゆる要素の編集が可能
- レイアウト確認に最適
■ おすすめの使用シーン
- 文字量変化のレイアウト確認
- 見出しの長さ調整
- 多言語対応時の文字数検証
6. レスポンシブ確認ツール
6-1. モバイル電話シミュレーター

レスポンシブWebデザインが各デバイスで正しく表示されるか、簡単にテストできるツールです。わざわざ実機を用意する必要がありません。
■ 主な機能
- 主要デバイスでの表示テスト
- スマートフォン、タブレット対応
- 画面の回転機能
- スクリーンショット撮影
■ おすすめの使用シーン
- 実機がない環境での確認
- 多数のデバイスでの表示チェック
- 納品前の最終確認
6-2. Window Resizer

ブラウザの画面サイズをPC、タブレット、スマートフォンなど、各デバイスごとのサイズに変更できるツールです。カスタマイズした設定を保存することも可能です。
■ 主な機能
- 主要デバイスのプリセット搭載
- カスタムサイズの登録
- ワンクリックでサイズ変更
- 横向き・縦向きの切替
■ おすすめの使用シーン
- レスポンシブデザインの表示確認
- 各デバイスでのレイアウト検証
- メディアクエリのブレイクポイント確認
6-3. Responsive Viewer

複数の画面サイズを同時に表示し、一覧で確認できる便利なツールです。画面の切替作業をせずに、効率的に複数デバイスでの表示を確認できます。
■ 主な機能
- 複数画面の同時表示
- 同期スクロール機能
- 同期クリック機能
- 画面の横一列整列
- カスタムデバイスの追加
■ おすすめの使用シーン
- 複数デバイスでの一括確認
- レスポンシブデザインのデバッグ
- クライアントへのプレゼンテーション
Tips:シークレットモードで使用したい場合は、拡張機能の設定で「シークレット モードでの実行を許可する」にチェックを入れてください。
7. 画像・動画関連ツール
7-1. Image Downloader

Webサイト上の画像を一括ダウンロードできるツールです。画像を原寸大で保存したい場合も、拡張機能のアイコンをクリックするだけで簡単にダウンロードできます。
■ 主な機能
- ページ内の画像を一覧表示
- 一括ダウンロード機能
- サイズや拡張子でフィルタリング
- 原寸大での保存
■ おすすめの使用シーン
- 既存LPのブラッシュアップ時
- バナー制作の素材収集
- リニューアル案件での旧素材取得
7-2. Video Downloader PLUS

Webページ上の動画を簡単にダウンロードできるツールです。参考動画の保存や、クライアントサイトの動画素材取得に便利です。
■ 主な機能
- ページ内動画の自動検出
- 複数形式でのダウンロード対応
- 画質選択機能
- 一括ダウンロード
■ おすすめの使用シーン
- 競合サイトの動画コンテンツ分析
- プロモーション動画の参考資料収集
- 既存サイトの動画素材アーカイブ
- デザイン提案時の動画事例収集
7-3. SVG Gobbler

WebサイトからSVGファイルを抽出できるツールです。自サイトのアイコンデータが必要な時も、ハードドライブを探すより簡単にファイルを取得できます。
■ 主な機能
- ページ内のSVGを自動検出
- SVGファイルのダウンロード
- コードのコピー機能
- 複数SVGの一括ダウンロード
■ おすすめの使用シーン
- アイコン素材の収集
- SVGファイルの再利用
- デザインシステムの構築
7-4. View Image Info

画像ファイルの基本情報を表示してくれるシンプルなツールです。ファイルパス、サイズ、拡張子などを右クリックメニューから確認できます。
■ 主な機能
- 画像のサイズ表示
- ファイル形式の確認
- ファイルパスの取得
- 画像のURLコピー
■ おすすめの使用シーン
- 画像の詳細情報確認
- 適切な画像形式の検証
- 画像最適化の判断材料
8. デザイン制作支援ツール
8-1. PerfectPixel by WellDoneCode

制作した画像をブラウザ上で半透過に表示し、Webサイト上でピクセルサイズが合うかを確認できるツールです。デザインカンプとの差異を視覚的にチェックできます。
■ 主な機能
- デザインカンプを背景に配置
- 透明度の調整
- 位置の微調整
- レイヤーの切替
■ おすすめの使用シーン
- ピクセルパーフェクトの実装確認
- デザインカンプと実装の比較
- コーディングの精度チェック
8-2. Wappalyzer

サイトが利用しているサーバー、CMS、プログラミング言語、フレームワーク、アナリティクスツールなどの技術情報を表示してくれるツールです。競合サイトの技術スタックを調査するのに便利です。
■ 主な機能
- 使用技術の自動検出
- CMS、フレームワークの特定
- サーバー情報の表示
- マーケティングツールの確認
■ おすすめの使用シーン
- 競合サイトの技術調査
- 案件受注前の技術確認
- CMS選定の参考資料収集
8-3. Web Maker

HTML、CSS、JavaScriptのライブコーディングができるツールです。思い描いたデザインを実際のコードで再現可能か確認したいときや、Tips系のCSSやJSを自身のデザインに適用できるかチェックするのに便利です。
■ 主な機能
- リアルタイムプレビュー
- HTML、CSS、JSの同時編集
- コードの保存機能
- 外部ライブラリのインポート
■ おすすめの使用シーン
- デザインアイデアの実験
- CSSアニメーションの検証
- JavaScriptインタラクションのテスト
8-4. Amino: Live CSS Editor

表示中のWebサイトにカスタムCSSを適用し、リアルタイムで変更を確認できる強力なツールです。Chrome公式の「Top Picks」にも選ばれており、200,000人以上のユーザーに利用されています。
■ 主な機能
- リアルタイムCSSプレビュー
- シンタックスハイライト
- 自動保存機能
- Googleアカウントでの同期
- SCSS/Sassサポート
- オートコンプリート
- ダークテーマ対応
- DevTools統合
■ おすすめの使用シーン
- CSSの動作確認とデバッグ
- Webサイトのカスタムテーマ作成
- クライアントへのデザイン提案
- 学習用のCSS実験
評価:Smashing Magazine、Product Hunt、Designer Newsなど有名メディアで紹介されている信頼性の高いツールです。
8-5. Colorblindly

色覚異常(色盲)を持つユーザーにWebサイトがどのように見えるかをシミュレーションできるツールです。フロントエンドエンジニアやデザイナーが色覚異常のユーザーを考慮したWebサイト制作を支援します。
■ 主な機能
- 8種類の色覚異常タイプをシミュレーション
- Blue Cone Monochromacy(青錐体1色覚)
- Monochromacy/Achromatopsia(全色盲)
- Green-Weak/Deuteranomaly(緑色弱)
- Green-Blind/Deuteranopia(緑色盲)
- Red-Weak/Protanomaly(赤色弱)
- Red-Blind/Protanopia(赤色盲)
- Blue-Weak/Tritanomaly(青色弱)
- Blue-Blind/Tritanopia(青色盲)
- ワンクリックで切り替え可能
- リアルタイムシミュレーション
- 開発者ツールとして最適
■ おすすめの使用シーン
- インクルーシブデザインの検証
- カラースキームのアクセシビリティ確認
- 公共性の高いサイトのデザイン
- Webアクセシビリティチェック
重要性:色覚異常を持つ人は人口の約5〜10%(男性8%、女性0.5%)と言われており、10〜20人に1人があなたのWebサイトを訪れる可能性があります。アクセシビリティを考慮したデザインは、より多くのユーザーに快適な体験を提供します。
8-6. Font Tester – Improve Your Typography

任意のWebサイトで1500種類以上のフォントをリアルタイムでプレビュー・テスト・比較できる強力な拡張機能です。1000種類以上のGoogle Fontsに加え、ローカルにインストールされたフォントも試用できます。
■ 主な機能
- 1500種類以上のフォントをサポート(Google Fonts 1000種類以上含む)
- テキストをハイライトして即座にフォント適用
- フォントウェイト、行間の調整
- イタリック、アンダーラインなどのスタイル設定
- 移動可能なウィジェットで直感的な操作
- 複数フォントのライブ比較(プレミアム機能)
- Webページ上のフォント識別機能(プレミアム機能)
- オープンソース(GitHubで公開)
- プライバシー重視(個人データ収集なし)
■ おすすめの使用シーン
- Webフォントの選定時
- 制作サイトにマッチするフォント検証
- クライアントへのフォント提案
- タイポグラフィの実験と比較
- 実際のコンテンツでのフォント見え方確認
8-7. HeadingsMap

Webページの見出し構造(H1〜H6)やランドマーク、リージョンを階層的に可視化してくれるアクセシビリティツールです。SEOとアクセシビリティの両面で重要な見出し構造を瞬時にチェックできます。
■ 主な機能
- 見出しタグ(H1〜H6)の階層構造を表示
- ARIAランドマークの可視化
- セクション構造の確認
- 見出しの飛び級や重複の検出
- 見出しをクリックして該当箇所へジャンプ
- ページ全体の文書構造を俯瞰
■ おすすめの使用シーン
- SEO対策の見出し構造チェック
- スクリーンリーダーでの読み上げ順序確認
- コンテンツの階層構造の検証
- 競合サイトの情報アーキテクチャ分析
- アクセシビリティ監査
重要性:適切な見出し構造は、検索エンジンがコンテンツを理解する上で重要なだけでなく、視覚障害者がスクリーンリーダーでページを効率的にナビゲートするためにも不可欠です。見出しの飛び級(H1の次にH3など)は避けるべきです。
9. 効率化・ユーティリティツール
9-1. The QR Code Extension

閲覧中のページのQRコードをワンクリックで生成できるツールです。スマートフォンでの実機チェックに非常に便利です。
■ 主な機能
- ワンクリックでQRコード生成
- QRコードのダウンロード
- サイズ調整可能
- 即座にスマホで確認
■ おすすめの使用シーン
- スマートフォン実機チェック
- モバイル表示の確認
- タブレット端末での検証
Tips:BtoCの商材では多くのユーザーがモバイルからアクセスするため、実機でのユーザビリティ確認は必須です。
9-2. Clear Cache

ワンクリックでキャッシュを削除できるツールです。Webページ更新時の表示トラブルを避け、最新の状態で確認できます。
■ 主な機能
- ワンクリックでキャッシュ削除
- 削除範囲の設定(1時間、1日、全期間など)
- Cookie、閲覧履歴の削除も可能
- 自動リロード機能
■ おすすめの使用シーン
- デザイン更新後の表示確認
- 画像変更の反映確認
- スタイルシート更新後のチェック
設定のコツ:「Automatically reload active tab after clearing data」にチェックを入れると、キャッシュ削除とページ再読み込みが一度に行えて効率的です。
9-3. Incognito This Tab

現在開いているWebページをワンクリックでシークレットモードで開けるツールです。キャッシュを削除するのと同じように、最新の状態でページを確認できます。
■ 主な機能
- ワンクリックでシークレット表示
- URLコピー不要
- 複数タブの一括変換
- ショートカットキー対応
■ おすすめの使用シーン
- Webページ更新後の表示確認
- キャッシュを気にせず最新状態で確認
- プライベートブラウジングでのチェック
9-4. TabCopy

開いているすべてのタブのタイトルとURLを取得できるツールです。メールにURL一覧を記述する際や、コンテンツリストを作成する際に便利です。
■ 主な機能
- 全タブのURL一括コピー
- タイトルとURLのセットで取得
- Markdown形式でのコピー
- カスタムフォーマット設定
■ おすすめの使用シーン
- クライアントへの確認メール作成
- サイトマップ・コンテンツリストの作成
- リサーチ資料のURL整理
9-5. Crawl Sitemap Generator

閲覧中のWebサイトのサイトマップを自動生成してくれるツールです。サイト構造の把握や、リニューアル案件でのページ一覧作成に非常に便利です。
■ 主な機能
- XMLサイトマップの自動生成
- サイト構造の可視化
- ページリストのエクスポート
- クロール深度の設定
■ おすすめの使用シーン
- リニューアル案件のサイト構造調査
- 競合サイトのコンテンツ分析
- サイトマップ作成の効率化
- 既存サイトのページ棚卸し
Crawl Sitemap Generatorをインストール
9-6. かんたん文字数カウント

選択したテキストの文字数を瞬時にカウントできるツールです。Webライティングやコンテンツ制作時の文字数管理に役立ちます。
■ 主な機能
- テキスト選択で即座に文字数表示
- 文字数、単語数、行数のカウント
- 日本語・英語両対応
- シンプルで軽量
■ おすすめの使用シーン
- LP・記事コンテンツの文字数確認
- メタディスクリプションの文字数チェック
- SNS投稿の文字数管理
- 見出しや本文の適切な長さ確認
9-7. HTML Validator

ワンクリックでHTMLソースをチェックしてくれるツールです。後輩のコーディングチェックを行う際に、まずエラーが起きていないか確認するのに便利です。
■ 主な機能
- HTMLバリデーション
- エラー箇所の特定
- 警告の表示
- W3C準拠チェック
■ おすすめの使用シーン
- コーディングレビュー
- 納品前の品質チェック
- HTMLの文法確認
9-8. Corporate Ipsum

ダミーテキストを生成できるツールです。デザインモックアップ作成時に便利です。
■ 主な機能
- ワンクリックでダミーテキスト生成
- テキスト量の調整
- ビジネス用語のダミー
- コピー機能
■ おすすめの使用シーン
- デザインモックアップ作成
- レイアウト確認用のテキスト配置
- プレゼンテーション資料作成
日本語の場合:日本語のダミーテキストが必要な場合は、「Lorem ipsum」ジェネレーターの日本語版を使用することをおすすめします。
9-9. Multiple URL Opener

複数のURLを一度に開くことができるツールです。毎日チェックするサイトや、プロジェクトごとに参照する複数のページを一括で開けるため、作業開始時の時間を大幅に短縮できます。
■ 主な機能
- 複数URLの一括オープン
- URLリストの保存と管理
- プロジェクトごとのURLグループ作成
- テキストエリアに貼り付けるだけの簡単操作
- 新しいウィンドウまたはタブで開く選択可能
- 開く間隔の調整機能(ブラウザへの負荷軽減)
■ おすすめの使用シーン
- 毎朝チェックするデザイン系サイトの一括表示
- プロジェクトの参考サイトを一度に開く
- 競合サイトの定期チェック
- クライアント案件の関連ページ確認
- デザインリサーチの効率化
便利なポイント:プロジェクトごとにURLリストを保存しておけば、案件の切り替え時にワンクリックで必要なページをすべて開けます。毎回個別にURLを開く手間が省け、1日に何度も発生する作業時間を劇的に短縮できます。
9-10. Pesticide for Chrome

Webページの全要素にアウトラインを表示し、レイアウト構造を視覚化できるツールです。CSSのボックスモデルを理解し、レイアウトの問題を発見するのに非常に役立ちます。
■ 主な機能
- 全要素にカラフルなアウトライン表示
- ワンクリックでオン/オフ切替
- ネストされた要素の階層を視覚的に把握
- レイアウトの崩れを即座に発見
■ おすすめの使用シーン
- レイアウトデバッグ時の構造確認
- 余白やマージンの問題特定
- CSSグリッドやFlexboxの動作確認
- コーディングレビュー時の構造チェック
便利なポイント:開発者ツールを開かなくても、ページ全体の構造を一目で把握できるため、レイアウト問題の原因を素早く特定できます。
10. 情報収集・インスピレーションツール
10-1. Lighthouse

Google公式の強力なWebページ健康診断ツールです。パフォーマンス、アクセシビリティ、ベストプラクティス、SEO、PWAをそれぞれ採点してくれます。
■ 主な機能
- パフォーマンススコア測定
- アクセシビリティ評価
- SEO最適化チェック
- 改善提案の表示
- Core Web Vitals測定
■ おすすめの使用シーン
- サイトパフォーマンスの診断
- SEO対策の確認
- 競合サイト分析
- デザイン改善の優先順位付け
重要性:ページ速度とCore Web Vitalsは、ユーザー体験とSEOの両方に大きく影響するため、定期的にチェックすることをおすすめします。
10-2. Checkbot: SEO, Web Speed & Security Tester

50以上のSEO、速度、セキュリティのベストプラクティスに基づいて、Webサイトを包括的にテストしてくれるツールです。Lighthouseよりも詳細な問題点と具体的な改善方法を提示してくれます。
■ 主な機能
- SEO問題の自動検出と改善提案
- ページ速度の詳細分析
- セキュリティ脆弱性のチェック
- リンク切れの検出
- 複数ページの一括テスト(有料プラン)
- 改善の優先順位付け
■ おすすめの使用シーン
- サイトローンチ前の総合チェック
- SEO改善の具体的なタスク抽出
- 定期的なサイトヘルスチェック
- クライアントへの改善提案資料作成
便利なポイント:問題点だけでなく、具体的な修正方法まで提示してくれるため、技術的な知識が浅いフロントエンドエンジニアでも改善に取り組みやすいです。
Checkbot: SEO, Web Speed & Security Testerをインストール
10-3. SEO META in 1 CLICK

ワンクリックでページのSEOメタ情報を包括的に表示してくれるツールです。タイトル、メタディスクリプション、見出し構造、画像のalt属性など、SEOに関わる重要な情報を一目で確認できます。
■ 主な機能
- すべてのメタタグを一覧表示
- 見出し(H1〜H6)の階層構造確認
- 画像のalt属性チェック
- Canonicalタグの確認
- Open GraphとTwitter Cardの検証
- robots.txtとサイトマップの確認
■ おすすめの使用シーン
- SEO監査とメタ情報の最適化確認
- 競合サイトのSEO戦略分析
- コンテンツ公開前のSEOチェック
- クライアントサイトのSEO診断
便利なポイント:複数のSEOツールを切り替える必要がなく、この拡張機能だけで基本的なSEO要素をすべて確認できるため、作業効率が大幅に向上します。
10-4. SEO Pro Extension

フロントエンドエンジニアや、プロダクトデザイナーやUXデザイナーにおすすめの拡張機能です。自分が管理しているWebページのSEOデータを簡単に手早く確認できます。
■ 主な機能
- メタタグの確認
- タイトル、ディスクリプションの表示
- 見出しタグの構造確認
- 画像のalt属性チェック
- Open Graphタグの検証
■ おすすめの使用シーン
- SEO最適化の確認
- メタ情報の検証
- ソーシャルメディア最適化チェック
10-5. Alt & Meta viewer

画像のalt属性とメタ情報を視覚的に表示してくれるツールです。アクセシビリティとSEO対策において重要なalt属性の設定状況を、ページ全体で一目で確認できます。
■ 主な機能
- 画像のalt属性をオーバーレイ表示
- alt属性が未設定の画像を警告表示
- メタディスクリプションの確認
- タイトルタグの表示
- ワンクリックでオン/オフ切替
■ おすすめの使用シーン
- アクセシビリティチェック
- SEO対策の画像alt属性確認
- 納品前の品質チェック
- 競合サイトのSEO対策分析
- 既存サイトの改善ポイント発見
便利なポイント:視覚障害者向けのスクリーンリーダーがどのように画像を読み上げるかを把握でき、インクルーシブなデザインを実現するために必須のツールです。
10-6. Momentum

新しいタブを、ToDoリスト付きのスタイリッシュなダッシュボードに変えてくれるツールです。美しい写真とともに、今日のフォーカスを設定できます。
■ 主な機能
- 美しい背景画像の自動変更
- ToDoリスト機能
- 天気予報の表示
- 名言・インスピレーション
- カスタマイズ可能なウィジェット
■ おすすめの使用シーン
- 作業の集中力向上
- 1日のタスク管理
- インスピレーションの獲得
効果:一度使い始めると手放せなくなるほど、作業のモチベーション向上に役立ちます。
10-7. Earth View from Google Earth

新しいタブを開くたびに、Google Earthから厳選された地球の美しい衛星写真が表示されます。抽象的なイラストが好きな人にもおすすめです。
■ 主な機能
- 地球の衛星写真表示
- 撮影場所の情報表示
- お気に入り保存機能
- Google Mapsへのリンク
■ おすすめの使用シーン
- デザインインスピレーションの獲得
- 休憩時間のリフレッシュ
- カラーパレットのアイデア源
魅力:時間を忘れて眺めてしまうような、魅力的で意外な地球の一面を発見できます。
Earth View from Google Earthをインストール
10-8. Muzli – Design inspiration hub

新しいタブが、最新のデザイントレンドやインスピレーション溢れるクリエイティブな情報で満たされます。デザイナーのための情報キュレーションツールです。
■ 主な機能
- 最新デザイントレンドの表示
- Dribbble、Behanceなどからの厳選作品
- デザイン記事の自動収集
- お気に入り保存機能
- カスタマイズ可能なフィード
■ おすすめの使用シーン
- 最新デザイントレンドのキャッチアップ
- インスピレーションの収集
- デザイン業界情報の入手
おすすめポイント:インスピレーションや新鮮な情報を得たいデザイナーには必須のツールです。
まとめ:Chrome拡張機能で作業効率を3倍にする方法
本記事では、フロントエンドエンジニアやデザイナーにとって本当に使える50個のGoogle Chrome拡張機能をご紹介しました。これらのツールを活用することで、以下のような効果が期待できます。
期待できる効果
- 作業時間の大幅短縮
- カラーコードの抽出やフォント確認が数秒で完了
- スクリーンショット取得の手間が90%削減
- サイズ測定が瞬時に完了
- デザイン品質の向上
- ピクセルパーフェクトな実装確認
- アクセシビリティへの配慮
- レスポンシブ対応の徹底
- 情報収集の効率化
- 競合サイトの分析が容易に
- 最新デザイントレンドのキャッチアップ
- 技術スタックの調査が簡単に
導入のコツ
■ ステップ1:まず基本ツールから導入
- ColorZilla(カラー抽出)
- WhatFont(フォント確認)
- FireShot(スクリーンショット)
- Page Ruler(サイズ測定)
■ ステップ2:自分の業務に合わせて追加
- LP制作が多い → Responsive Viewer、QR Code Extension
- バナー制作が多い → Wordmark Extension、Image Downloader
- コーディングチェックが多い → HTML Validator、PerfectPixel
■ ステップ3:効率化ツールで仕上げ
- Clear Cache(キャッシュ削除)
- TabCopy(URL管理)
- Momentum(タスク管理)
注意点
■ 拡張機能の入れすぎに注意
使わないものは削除し、ブラウザの動作を軽快に保ちましょう
■ 定期的な見直し
新しいツールが登場するため、年に1回は拡張機能を見直すことをおすすめします
■ 実機確認も忘れずに
拡張機能での確認は便利ですが、重要な案件では必ず実機での確認も行いましょう
最後に
一つひとつの作業を効率化して制作時間を短縮していくことで、新しい施策のデザインに着手できたり、今まで手が回っていなかった業務を進めることが可能になります。
本記事で紹介したChrome拡張機能を活用して、あなたのデザインワークをより快適で生産的なものにしてください。
2025年のフロントエンドエンジニアやデザイナーに必要なのは、優れたデザインスキルとともに、効率的なツールの活用力です。
まずは気になった3つの拡張機能から導入して、その効果を実感してみてください。
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