はじめに
2025年8月1日より、Adobe Creative Cloudが大幅なプラン改定を実施しました。既存の「コンプリートプラン」が「Creative Cloud Pro」に名称変更され、実質的な値上げとなっています。
この記事では、現在契約中のユーザーに向けて、今回の変更内容と最適な対応策を詳しく解説します。
2025年8月1日の主な変更点
プラン名称の変更と新プラン登場!
従来の「Creative Cloud コンプリートプラン」は廃止され、以下の2つの新プランに再編されました:
① Creative Cloud Pro(旧コンプリートプラン相当)
- 月額料金:7,780円 → 9,080円(税込)
- 年額料金:93,360円 → 108,960円(税込)
- 値上げ率:約16.7%
② Creative Cloud Standard(新プラン)
- 月額料金:6,480円(税込)
- 年額料金:77,760円(税込)
- 旧コンプリートプランより月額1,300円安
機能面での主な違い
① Creative Cloud Pro
- 全Adobe CCアプリケーションへのフルアクセス
- AI生成機能(Firefly)の使用可能
- モバイルアプリ・Webアプリへのフルアクセス
- 100GBクラウドストレージ
- Adobe Fontsプレミアム機能
② Creative Cloud Standard
- 全Adobe CCデスクトップアプリへのアクセス
- AI生成機能(Firefly)の制限あり
- モバイル・Webアプリは基本機能のみ
- 100GBクラウドストレージ
- Adobe Fonts基本機能
現在契約中ユーザーへの影響
既存契約者の自動移行について
現在Creative Cloud コンプリートプランを契約中の方は、2025年8月1日より自動的に「Creative Cloud Pro」へ移行されています。契約更新時から新料金が適用されるため、次回の請求から値上げ後の料金が発生します。
学生・教職員版の変更
学生・教職員個人版も同様に値上げが実施されており、従来の割引価格から約18%の値上げとなっています。
ユーザー別最適な対応策
AI機能を頻繁に使用するユーザー
推奨:Creative Cloud Pro(現状維持)
Photoshopの生成AI、Illustratorの生成AI、Adobe Fireflyを頻繁に使用する方は、Creative Cloud Proの継続がお勧めです。値上げは痛手ですが、生産性向上を考慮すると妥当な選択となります。
AI機能をあまり使わないユーザー
推奨:Creative Cloud Standardへのダウングレード
月に数回程度しかAI機能を使わない、またはAI機能を全く使わない方は、Creative Cloud Standardへの変更で月額1,300円の節約が可能です。
ダウングレード手順
- Adobe公式サイトにログイン
- 「プランを管理」から現在のプランを確認
- 「プランを変更」を選択
- Creative Cloud Standardを選択
- 変更内容を確認して手続き完了
フリーランス・個人事業主への影響
経費として計上している場合でも、年間約15,600円の負担増は無視できません。以下の対策も検討しましょう:
- 使用頻度の低いアプリケーションの整理
- 単体プランへの変更検討
- 法人契約への移行検討(規模によって)
コスト削減のための代替案
単体アプリプランの検討
メインで使用するアプリが2〜3個程度の場合、単体プランの組み合わせが安くなる可能性があります:
- Photoshop単体:月額2,728円
- Illustrator単体:月額2,728円
- Premiere Pro単体:月額2,728円
他社ツールへの移行
予算的に厳しい場合は、以下の代替ツールも検討できます:
- Photoshop → GIMP、Affinity Photo
- Illustrator → Inkscape、Affinity Designer
- Premiere Pro → DaVinci Resolve
ただし、学習コストや互換性の問題もあるため、慎重な検討が必要です。
セール情報と購入タイミング
Adobeでは年間を通じて複数回のセールを実施しています:
- 新年セール(1月)
- ゴールデンウィークセール(5月)
- 夏季セール(8月)
- ブラックフライデーセール(11月)
- 年末セール(12月)
セール期間中は最大50%オフになることもあるため、契約更新のタイミングを調整することで年間コストを抑制できます。
法人・チーム利用の場合の対応
Creative Cloud グループ版の変更
グループ版(チーム版)も同様に値上げが実施されています。法人利用の場合は以下を検討しましょう:
- 必要最小限のライセンス数への調整
- エンタープライズ版への移行検討
- ボリュームライセンス契約の見直し
経理処理上の注意点
値上げに伴い、予算の見直しや経理処理の変更が必要になる場合があります。特に年間契約の場合、次回更新時の予算確保を忘れずに行いましょう。
今後の動向予測
AI機能の更なる強化
Adobeは今回の値上げの背景として、AI機能の大幅な強化を挙げています。今後もFireflyを中心としたAI機能の拡充が予想されるため、Creative Cloud Proの価値は高まっていく可能性があります。
サブスクリプション市場の変化
Adobe以外のデザインツールも機能向上を続けており、競争が激化しています。ユーザーにとっては選択肢が増える一方、Adobeも更なる価値提供が求められる状況です。
まとめ|あなたに最適な選択は?
2025年8月1日のAdobe Creative Cloud値上げは、多くのユーザーに影響を与える大きな変更です。しかし、使用状況に応じて適切に対応すれば、コストを抑えながら必要な機能を維持することが可能です。
行動すべきこと:
- 現在の使用状況を詳しく分析する
- AI機能の使用頻度を確認する
- 必要に応じてプラン変更を検討する
- セール情報をチェックして契約更新タイミングを調整する
変更から時間が経過するほど選択肢が限られる可能性もあるため、早めの検討と行動をお勧めします。あなたのクリエイティブワークに最適なプランを選択し、生産性を維持しながらコストパフォーマンスを最大化しましょう。